暫定リストの見直し(2008年12月15日)
世界文化遺産:暫定リスト 佐渡と古市古墳群の2件見送り決定
政府は2008年12月15日の世界遺産条約関係省庁連絡会議(構成:文化庁、林野庁、環境省、水産庁、国土交通省、外務省)で、世界文化遺産に国内から推薦する候補を記載する「暫定リスト」に以下の3物件の追加を決定しました。
「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田県)
「九州・山口の近代化産業遺産群」(福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島、山口県)
「宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県)
政府は近く、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会に日本の暫定リストとして提出する。
文化庁が2008年9月に追加を決めた上記3件を含む計5件のうち「金と銀の島、佐渡」(新潟県)と「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)は「課題が整理できていない」として現段階での記載を見送りました。
*「百舌鳥・古市古墳群」は、陵墓を管理する宮内庁との調整が進んでいない。
注:仁徳天皇領であるとの証明も出来ていない。
*「佐渡」については「2007年に世界遺産登録された石見銀山と統合した形で登録を目指すべきだ」とした。だが当然のことながら、島根県や地元の大田市は不快感を示している。
島根県としては、ICOMOSから登録延期を勧告したにもかかわらず、大逆転登録を勝ち取ったのに、今更、『石見と佐渡の鉱山遺跡とその文化的景観』なんて、本音では値打ちが下がると思うでしょうね。
ただ、佐渡(新潟県)としては、日本の暫定リストにも漏れた以上、これで単独登録の目はほぼ完全に無くなったため、なんとしてでも石見(島根県)と統合の道を探るだろう。
暫定リストに登録された中では、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が最も世界遺産登録に近いと思われます。
「海の正倉院」とも呼ばれ、沖ノ島から出土した祭器類は8万点以上国宝に指定されているなど、他に例をみない海洋文化とその祭祀にかんする価値をもっている。
但し、立ち入り禁止の島であるため、行くことが出来ないのが残念である。
「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」も、青森県の三内丸山遺跡や亀ヶ岡遺跡など、世界に誇れる貴重な考古学的物件を構成しているためこれも可能性がありますが、他国の類似物件との比較や、縄文時代・縄文文化という定義の世界的位置づけがどうなのか、若干時間がかかるでしょう。
「九州・山口の近代化産業遺産群」に関しては、炭鉱跡や紡績工場・製鉄工場高炉跡などの物件で、まだまだ各企業が所持している物件の保存計画などがネックになるであろうし、このような近代化産業遺産が、山口県と九州地域だけの登録には疑問を感じます。
長崎の、「軍艦島」のような世界に類を見ないような産業遺産は面白いと思いますが、世界遺産を所持しない県が集まって、我が県にも世界遺産を!のような感じもします。
今回の3件の暫定リスト入りに関しては、最近の厳しい世界遺産登録基準や、一年ごとの登録数の抑制などを鑑みて、登録出来ない物件は暫定リストにも入れないという方針になったのかもしれませんが、「九州・山口の近代化産業遺産群」はちょっと無理があると思います。
また、うがった見方かもしれませんが、麻生総理が以前社長をしていた麻生セメントの発祥の地である、「筑豊炭田」が、九州・山口の近代化遺跡群の構成物件に入っていたり、麻生総理の選出県である福岡県が、今回の暫定リスト3件の内、2件が入っているのは考えすぎでしょうか・・・。
日本の暫定リストを参照
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